今回ご紹介するのは、オーストラリア発のコーヒードリッパー。
オーストラリアといえば、コーヒー文化が盛んで有名なメルボルンがあります。
メルボルンにはカフェ・コーヒーショップが当たり前のようにあり、どこもかしこも賑わっています。
郊外にももちろん点在し、スタッフさんとお客さんの程よい距離感で挨拶したり会話してるのを見ると、なんだか和やかになります。
インスタントや缶、コンビニのような安い、早い、楽といったコーヒーはほとんどなく(見たことないかも)、人の手で一杯一杯淹れてくれるコーヒーが普通です。
とある雑誌のインタビューに、日本は安価なコーヒーに慣れすぎた結果、低価格競争に陥り、スペシャルティコーヒー(美味しいと感じることが出来るコーヒー)の価値が薄れている、ということが書いてありました。
全くの同感で、手軽なコーヒーは否定はしませんが、それとは違う品質の良いコーヒーが存在し、それに見合った価値があることをもっと多くの人に知ってもらいたいと強く思います。
ドリンクバーのリンゴジュースと、農家さんが精魂こめて造ったリンゴジュースが違うのは一目瞭然ですよね?
話がそれましたが、そんなコーヒーが日常のオーストラリアから新感覚なペーパーレスのコーヒードリッパーがやってきました。
コーヒー器具は片っ端から何でも試してみたい!というわけでもないのですが、このドリッパーは他とは違って何だか面白そうだったので買って試してみました。
trinity zero
trinity zero。
もう、名前がカッコいい。この時点でビビッときました。
zero(ゼロ)とは商品の設計からなるべくゴミを出さないように意識して作られているということで、ペーパーも不要なので環境に優しいドリッパーです。
そして、このドリッパーの特徴は短時間でドリップ以上エスプレッソ未満のコーヒーを抽出できるということ。
なかなか斬新なコンセプトですね。
使い方
使い方をざっと説明。

上がボディ、左がバスケット、右がフタ兼ポンプ
- バスケットにコーヒー粉を入れて、ボディにセット
- ボディに100mlのお湯を注ぎ、20~30秒蒸らす
- ポンプをプッシュ!
- コーヒーが出てこなくなったら完成
まず、バスケットに16gのコーヒー粉(18gまでが推奨)をいれるとこれくらいになります。
trinity zeroのバスケットとステンレスフィルターの穴のサイズ感はエスプレッソのポルタフィルタのバスケットに近いです。
これをボディにセットしたら、100mlの沸騰したくらいのお湯をボディに注ぐのですが、内側の線まで入れればいいのでスケールはなくてもOK。
蒸らしが終わったら、ボディを持ってポンプを押し込んで5秒ほど押さえます。
お湯が落ちきるまでポンプを押し込む作業を繰り返したら完成!だいたい60gのコーヒーが抽出されます。
試しにそのまま飲んでも良いですし、お好みの量でお湯を加えてブラックで、ミルクを加えてラテ風にして味わっても良いですね。
味わい
抽出しただけのコーヒーは、まさにドリップ以上エスプレッソ未満。
お湯を加えてブラックにした場合は、フレンチプレスとペーパーの間くらいで金属フィルターに近い味わいかな?
フレンチプレスみたいな手軽さだけど、微粉はほぼ残らないので飲みやすいです。
また、構造的にコーヒーオイルも抽出されるので、少し重たさもありつつコーヒーの特徴がそのまま出ている感じ。
ミルクを加えてラテ風にした場合は、濃く抽出したコーヒーにミルクを加えるよりもコーヒーが強調されているような感じがします。
味わいに関しては個人差があるので断定は出来ませんが、技術が必要ないので安定したコーヒーを抽出できて、自分で味わいの調節が簡単にできるので、状況に応じてコーヒーをカスタマイズして楽しめます。
メリットとデメリット
trinity zeroを使ってみた感じの印象は良く、長く愛用していけるドリッパーだと思います。
何かと道具を揃える必要もほとんどないし、使い方も簡単なので、初めての方にも易しいと思います。
使ってみて個人的に感じたメリット、デメリットもあるので参考にしてみてください。
メリット
メリットは
- コンパクト
- 片付けが楽
です。
公式サイトにも紹介があるように、trinity zeroは手のひらに収まるくらいコンパクトなので、収納の場所もとらないですしアウトドアにも使い勝手が良いです。
あとは、コーヒーをドリップする上で何気に重要なのが片付け。
ペーパーレスのドリッパーって、出来るだけコーヒー粉を流し捨てないようにするのが難しいのですが、このドリッパーはバスケットが小さいので残った粉をパパッと捨てて、ジャバジャバっと洗い流せるので片付けが楽。
ガラス素材ではないので温度差も気にする必要なし。
デメリット
片付けの面ではバスケットが小さいことはメリットなのですが、デメリットでもあって、コーヒー粉を入れると満杯になるので粉が飛び散りがちになります。
バスケットよりも小さい口径の容器に入れてから移していますが、静電気も相まって粉が散らかります。
もう一点は、そういう仕様なのかうまくセット出来ていないのか、ボディにバスケットをしっかり固定させてポンプを押し込んでも、横からコーヒーが少し漏れることがあり、手が熱い時も。
何度試してもそうなるので、ここは諦めました。コーヒーが別段マズくなるわけでもないですし。
まとめ
ありそうで意外とないタイプのペーパーレスのコーヒードリッパー、trinity zero。
ドリップ以上エスプレッソ未満というだけあって、コーヒーの味わいはもちろん、仕組み・構造もちょうど間くらいで手軽に短時間で抽出できます。
おうちでもアウトドアでも重宝すること間違いなしのtrinity zeroを試してみてはいかがですか?