焙煎の教科書を見ながらコーヒーの手網焙煎を始めてかれこれ一ヵ月。
ハンドピック(手を使った生豆の選別)をしていると、サイズの大小、フラットビーン(通常の平らな豆)やピーベリー(丸い豆)、見た目の色や形など様々な状態の生豆に出くわします。
その中には欠点豆という、コーヒーの味や香りをかなり害する生豆も存在し、美味しいコーヒーを淹れるためにこれらはハンドピックで必ず取り除かなければいけません。
欠点豆は通常は廃棄するしかないのですが、せっかく今は時間があるので欠点豆だけを集めていつも通り焙煎して味見してみました。
欠点豆の見た目がかなりよろしくなく不安なので、口に含む程度で飲んではいません。。
今回は欠点豆がコーヒーの風味にどう影響するのかまとめてみました。
欠点豆
そもそも欠点豆はコーヒーの味わいに悪影響をあたえるのですが、欠点豆にもいろいろな種類があります。
虫食い豆、かけ豆、貝殻豆、死豆、カビ豆、パーチメント、発酵豆、ヴェルジ、コッコ、黒豆などと呼ばれている数多くの欠点豆があります。
また、ルワンダのコーヒー豆にはポテトフレーバーと呼ばれる、見た目ではほぼ判断が出来ない欠点豆も存在します。
コーヒーを育てるところから手元に届くまでの間に、虫に食われたり、無理に力が加わったり、管理や処理に不備がある場合にこういった欠点豆が出てきてしまいます。
今回は、見つけられた欠点豆の虫食い、かけ、貝殻、死、カビ豆を勢ぞろいさせて焙煎してみました。
欠点豆の味よりコーヒーの苦みが勝てるのか?ということも含めて中深煎りから深煎りを目指して焙煎してみました。
焙煎中はコーヒーの香りもしますが、かび臭いというか、なんとも言えない異臭を放ってました。
焙煎後は、パッと見は普通のコーヒー豆ですが、よく見ると違和感があるのは欠点豆であると判断できます。
味
では、欠点豆だけを集めたコーヒーの味はいかがなものでしょうか?
まずは通常通りにコーヒー豆を挽くのですが、この時点で焙煎中に嗅いだ、かび臭いような生臭いような異臭がしました。
この時点で、欠点豆コーヒーの味見をするのか。。と、かなり不安になりましたが経験と思って作業を進めます。
今回もコーヒーの味を引き出せるように、ペーパードリップではなく手持ちのハリオのカフェオールでコーヒーを淹れます。
...。
マズいですね。当たり前ですが。
ツンとする酸のすっぱさ、ザラザラの舌触り、口全体に残るイガイガ。苦さは全く感じないほどの欠点豆が及ぼす強烈な味でした。
この味を体験してしまうとハンドピックで欠点豆を取り除くことの重要性を改めて感じさせられます。
最後に
コーヒーは適正な工程を経て淹れられれば、華やかで甘みのある香りと味わいを感じられますが、欠点豆が混入することで一気に美味しくないコーヒーに成り下がってしまいます。
ですが、基本的には欠点豆が混入したコーヒーには基本的には出会わないと思うので身構える必要はないと思います。
ただ、ハンドピックも人の手作業です。購入したコーヒー豆に、たまたま欠点豆を見つけてしまったら、温かい目で取り除きましょう(焙煎豆にあまりにも欠点豆が多いのはどうかと思いますが…)。