ロブスタ種のコーヒーについて耳にしたことはありますか?
一般的にロブスタ種は缶やインスタントなどに使用されるコーヒーの品種、アラビカ種はコーヒーショップで販売されている高品質なコーヒーの品種です。
そういった理由もあって、スペシャルティコーヒーのお店でロブスタ種をシングルで飲んでみたいと言うのは難しい話。
ロブスタ種はまずいと言われているので、コーヒーショップでアラビカ種のコーヒーを口にするのが当たり前になってしまいますが、経験としてロブスタ種も飲んでみたくなりました。
ということで、ロブスタの生豆を購入、手網で焙煎して浅煎りから深煎りまで実際に飲んでみた感想をまとめました。
ロブスタ種
まずはロブスタ種について。
ロブスタ種はアラビカ種と合わせてコーヒーの二大品種の一つと言われていて、高温・多湿の低地で栽培され、アラビカ種に比べて病気に強い品種です。
また、カフェイン含有量が多いため害虫への耐性もあり、苦みが強く力強い味わいが特徴です。
ロブスタ種の持つコクと厚みをブレンドの一部として加えることによって、しっかりとした味わいを作ることもできます。
ロブスタ種と聞くと欠点豆が多く品質が良くないイメージが強かったのですが、今回購入した生豆の状態は悪くなかったです。
むしろ、格安のアラビカ種より断然良かったです。
ロブスタ種も業者やコーヒー豆によってピンキリなんだと思います。
では、手網焙煎して試飲してみましょう!
余談ですが、今回はウォッシュドの生豆を手洗いしましたが、ナチュラル並みにチャフが多かったです。
ベトナムのコーヒーだからなのか、ロブスタ種だからなのかは現段階では分かりませんが、何か分かったら追記します。
浅煎り
焙煎時間:9分28秒、温度:198℃
浅煎りにしてみましたが、浅すぎました。
一応飲んでみましたが、浅すぎてもアラビカ種(スペシャルティ)のような酸味はありません。
穀物みたいな味わいで、コク・甘み・複雑さなどもなく、うっすいトウモロコシティーを飲んでるような感じ。
美味しいというにはほど遠かったです。
浅煎りすぎたコーヒーもどうかと思ったので、少し日を置いてからダブル焙煎してみました。
多少はマシになったけど浅煎り特有のフルーティさや華やかさが感じられないので、ロブスタ種は浅煎りには向かないかなという感想。
中煎り
焙煎時間:10分55秒、温度:221℃
浅煎りで感じた穀物感は、焙煎が深くなるにつれていい感じになってくるのでは?という予想のもと、中煎りの試飲。
想像通り、コーヒーに含まれる成分が発達してきているのが感じられ、コクもプラスされて浅煎りよりは飲みやすくなってきました。
穀物感に複雑な味わいが加わるので飲めないほどまずいということもなく、コーヒーが飲みたいときにあれば飲んでもいいかなという感じ。
ただ、酸味が良く感じられるコーヒー豆が余っていたので適当にブレンドしてみたら、酸味が抑えられて奥行きも加わり、なかなかいい感じに。
ブレンドに使われる理由が良く分かりました。
深煎り
焙煎時間:14分27秒、温度:238℃
深煎りにし過ぎてもな、と思いテカテカの深煎りの手前にしてみました。
しっかりとした香りと味わいで、深煎りという部類の中では良い感じに仕上がった印象。
フレーバー的にはやはり穀物感は変わらず強めで、アラビカ種のような甘み・複雑さはあまり感じられませんが、どっしりとしたコクや苦みを楽しみたい方はアリかも。
深煎りも、まずいということもありませんでした。
まとめ
ゴリゴリのスペシャルティ推しの方には白い目で見られそうですが、総評してロブスタ種は一概にまずいとは言えないでしょう。
フルーティさや華やかさの酸味が苦手な方がいるように、ロブスタ種の苦みとコクが好きな方もいるはずです。
品質の悪いロブスタ種だったらまずい可能性が高いですが、しっかり品質管理されているロブスタ種ならその特徴を活かしていけると感じました。
自分にとって美味しいと感じれるコーヒーを追求しながら、先入観で決めつけずにコーヒーの可能性を広げていきたいですね。